ボディーガード

中高年のひきこもりの調査を開始 その深刻な実態と対策とは?

 

中高年(40~64歳)の
ひきこもりの実態調査開始されます。

今まで全くの手つかずの
中高年のひきこもりですが

ひきこもる期間が長期化して
親が80歳、子供が50歳となり
生活が困窮する

いわゆる

「8050問題」

今後の社会問題として
大きく取り上げられるでしょう。

今の中高年のひきこもりの
深刻な実態と対策を紹介します。


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中高年のひきこもりの人数の調査開始

 

 

内閣府の2015年の調査では

40~64歳のひきこもりは

「推計61万3千人」

15~39歳のひきこもりは

「推計54万1千人」

日本には
ひきこもりと言われる人が

100万人以上います。

おまけに引きこもり期間

「7年以上」

は、34.7%となり
前回の16.9%から倍増しています。

国として
今年度中の公表を目指して
支援メニューを検討する方針

と、していますが
今更かと感じます。

調査は40代~60歳前後までの
約五千人の中高年のひきこもり者と
その家族を訪問し

原因や期間などの
聞き取り調査を実施します。

今までのひきこもりの調査は
いじめや不登校をきっかけに起きる

若者だけの問題として捉えて
対象は15~39歳に限定して

ひきこもりの実態から
目を避けていた状況です。

 

中高年のひきこもりの実態調査が困難な理由

学校にも行かず
仕事にもつかず
病気でもないが
6か月以上家を出ない状況を

「社会的ひきこもり」

と、しています。

ひきこもりといえば
10~20代のイメージが強いでしょうが

ひきこもりが10年~20年と続き
30~50代のひきこもりが数多くいます。

実際に私が
ひきこもりや精神疾患者の
入院移送のサポートを依頼されるのは
中高年のひきこもりが90%以上を占めます。

内閣府の2015年の調査では
15歳~39歳のひきこもりは
推計値で54万1千人。

問題となっているのは

「8050」

何十年も引きこもったままで
親も80歳となり本人も50歳で

親が介護や入院の必要な高齢となってしまい
家ごと社会との関係が途絶えるケースです。

このケースでは
ひきこもり本人の
社会復帰の可能性は全く無く

ひきこもり本人が社会から

「存在しない」

この状況の人が多く出ています。

私が入院移送を受ける案件も
ほとんどがこのパターンですが

人数はある程度把握できても
ひきこもりの原因や対策を
国として出せるかどうかは疑問ですね。

 

 

中高年のひきこもりの深刻な実態

 

 

30代の引きこもりは
22万人以上と推定されています。

その人たちがそのまま50代になったら?

頼りの父母らが80代前後になり
働けなくなったり亡くなったりしたら?

そのときひきこもり本人はどうなるのか?

80代の親と50代のひきこもり。
これが「8050問題」です。

8050問題は
今現在起こっている問題なのに

今の30代40代のひきこもりが
すぐに8050問題へと突入します。

親は自分が元気なうちは
問題を隠してしまうことが多く

親に介護が必要になったり
親が病気になったりしたときに
いきなりひきこもりの問題が
社会に出てきます。

ふたをしていた問題が
何かのきっかけで一気に現れます。
その時は手遅れですが・・・

初めは近隣の人も

「気の毒に」

と、思っていますが
夜に暴れたりや奇声を発するなど
警察沙汰が増えてくると

「正直気味悪い、怖い」

こういう感情のほうが多くなり
次第にひきこもりの家族と
近隣との繋がりが薄れていきます。

ひきこもりの親も
町内会の集まりに出づらくなり

・回覧板も受け取らない
・いつ行っても居留守

これらが重なってくると
町内会から名前が出なくなり
いつの間にか名簿から名前が消えてしまう。

 

ある日突然
パトカーや救急車で
町内が騒然とする事態に。

ひきこもりの親は
自宅で数か月前に亡くなっていて
息子は精神状態がおかしく
病院に連れていかれる。

ひきこもりの息子が
両親を刺し殺してしまう。

反対に親が
ひきこもりの子供を殺してしまう。

現実に起きています。

 

 

中高年のひきこもり対策は?

 

 

中高年のひきこもりに対して

「近隣に出来ることはあるのか?」

とても難しい問題ですが
ひきこもりを持つ親自体が

「社会から遠ざかる」

こういう傾向もあるので

ひきこもりや
ひきこもりがいる家族には
できるだけ早く第三者が関与し

社会復帰や
社会との関わりが絶たれないよう
つないでおく必要があります。

なぜ中高年の引きこもりは孤立してしまうのか?

 

ひきこもりの原因は
本人の甘えや親の甘やかしと考える人も多く
行政の支援を受けにくい傾向があります。

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親が子どものひきこもりを役所に相談すると

「本人を連れて来て下さい」

こういうケースは多くあり
病院も同じで

「本人を連れてくれば入院出来ます」

この返事がほとんどでしょう。

でも本人を連れてこれないから
親が相談に来ているのです。

本人が行けたとしても
役所は仕事に就く話ばかりで
精神的なケアは何もない状態で

「二度と相談には行く気にならない」

この気持ちが強くなります。

 

ひきこもりに対して
自己責任だと突き放す見方もありますが

これほどの人数が居ること自体が
社会不安の要因ともなります。

ひきこもりもや
障害者雇用問題も
国や社会全体で取り組むべき問題です。

 

お金で「8050問題」は解決できる?

 

一般社団法人
「OSDよりそいネットワーク」

「(O)親が(S)死んだら(D)どうしよう」

頭文字を法人名にしています。

子どものライフプランや
親が亡くなった後の財産をどうするかなどを
弁護士やファイナンシャルプランナー
税理士などに相談することができます。

親が行政に相談しても
冷たい対応しかして貰えない体験から

「どこに行ってもだめなんだ」

この気持ちから
親は問題を放置してしまい
80歳になって自分が死んだら子どもは・・・

ここで親は目覚めます。

私が受ける案件でも
依頼する高齢の親が
入院や施設に入ることがきっかけで

「ひきこもりの子供を残して
 家を出れないので入院させたい」

この時に病院に相談すると

「本人を連れてきてください」

ほとんどはこう言われるので
我々に相談されるケースが多いですね。

OSDの池田理事長は
資産に関する相談が
解決の糸口になるのと感じています。

「子どもにお金の話を持ち出すと
 子どもが席に着く。
 子どももお金が要らないわけじゃない」

私も経験上
確かにお金で自立させることは
必要だと感じています。

ひきこもりの脱出のきっかけについて
詳しくはこちらをどうぞ。
ひきこもりの脱出のきっかけにボディーガードが役立つ!現状と対策は?

 

引きこもりの家族は30年変わっていない

 

精神科医であり
筑波大学医学医療系
社会精神保健学分野の斎藤環教授は

ひきこもりの当事者や家族と
30年以上も関わってきた経験から

「ほとんどの親は
 子どもとの付き合い方を間違えている」

「こうあってほしい」という
願望を押し付けすぎて

本人との意思疎通を図れなくなっています。

「引きこもりは悪い」
「一家の恥」

こういう認識はほとんど変わっていない。

それが変わらないうちは
親子の対立は続くだろうし

対立関係があるうちは
引きこもりからの回復は期待できない。

こう言っています。

私は入院サポートの経験から
ひきこもりの家族には
個性診断を活用して

親が子供の個性を判ることで
ひきこもりの原因が判ってくる

「原因がわかると解決策も生まれる」

こう考えています。

 

個性診断について
詳しくはこちらをどうぞ。
個性が活かせる仕事がわかる診断とは?個性をしると適正も相性も判る!

 

 

まとめ

 

 

不登校からひきこもりへ

そして成人となり

中高年のひきこもりへ繋がる

「8050問題」

決して珍しいケースではありません。

ひきこもりのきっかけは
イジメなど人それぞれですが

不登校から始まります。

私が入院移送の依頼で
ひきこもりの親御さんから

ひきこもりのきっかけを聞くと
判らないと答える人が多いです。

ひきこもりの原因もわからず
何年も放置してしまう。

 

なぜひきこもりを放置してしまうのか?

 

ひきこもりを放置する理由は

相談相手がいない
解決策がわからない
家の恥

これらの理由があります。

ひきこもる前の
不登校が始まった段階で
本人としっかり向き合うことが
ひきこもりの解決に繋がります。

「8050問題」

原因を探っていくと
子供の不登校問題に繋がり

不登校の原因とは?

イジメ、家庭環境など
様々な問題に繋がります。

まずは親が
子供としっかり向き合って
話ができる環境を作る

親の考えを押しつけず
子供の個性を理解することが肝心です。

不登校について
詳しくはこちらをどうぞ。
不登校と自殺の原因はイジメ!子どものSOSを見逃さず対処せよ!

 

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