なぜボディーガードが
精神疾患者の入院移送を行うのか?
やはり危険が伴うことがあるからです。
家族ですら身の危険を感じて
家から逃げている状況もあります。
ボディーガードが行う
精神疾患者の入院移送の内容を
ご紹介します。
ボディーガードと精神疾患者
ボディーガードと精神疾患者との関係は?
単純に考えると
ボディーガードが精神疾患者を
「力づくで連行している」
そのようなイメージでしょう?
他の人は知りませんが
私自身は力づくはしません。
相手の話を聞いて説得して
本人の足で歩いて車に乗ってもらう。
これが基本です。
そのために
4時間以上説得したこともあります。
ただ
相手と面と向かって説得できるのも
相手がたとえ逆上したとしても
その時は
ケガをさせないように動きを止めさせる
これができないとやはり無理です。
精神疾患者本人は
自分のことを病気とは思っていませんから
通院や入院は拒否しますし
家族には暴力的になってきます。
その暴力から家族を守り
精神疾患者本人の安全も確保しながら
通院、入院のお手伝いをする。
依頼者と対象者の両方の安全を確保する!
これがボディーガードと精神疾患者との関係です。
ボディーガードによる精神疾患者の入院移送
精神疾患者の入院移送は
家族の依頼によって行いますが
「精神保険及び精神障害者福祉に関する法律」
この法律に基づいて行動しています。
移送の話をすると
何でもかんでも人権をうたう人はいますが
家族だけの考えで
移送依頼を受けることはありません。
現実の現場の状況は
悲惨としか言いようのないものばかりです。
私の経験では
社会的ひきこもりの期間が10年、20年
そして
「鬱」
「統合失調症」
これらの精神疾患を発症して5年、10年
こういう状況ばかりでした。
考えてみれば当然ですよね。
お金を使って
ボディーガードを雇うくらいですから
家族からすれば本当に最後の手段でしょう。
それも何年も悩み苦しみ
最後は自分の身の危険すら感じてしまう。
これが現場です。
自分たちも家に入るときは
相手の状況が判らないので
かなりの緊張感があります。
家から逃げている両親などは
家の鍵を開けて貰うだけで
震えている人がいたのを覚えています。
リスクが高い案件に間違いないので
受けない業者が多いのも当たり前でしょう。
精神疾患者の暴力を解決
自分たちは決して力を行使しません。
必ず話をしながら説得するのですが
自分たちが家に入ってくること自体が
相手からすれば恐怖なのだと思います。
今にも飛びかかってきそうなくらい
逆上して威嚇してくる人でも
手や足が震えている人がほとんどです。
反対に自分たちが部屋に入った瞬間に
おとなしくなる人も結構います。
どれだけ暴力沙汰で
警察に通報されていても
警官に対しては
普通に対応する人が多いのも
やはり何か怖さを感じているのでしょう。
その反面
家族や近隣の人など
自分にとって脅威と感じない人には
支配的で暴力的になってきます。
自分たちの存在自体が
暴力の抑制になればありがたいのですが
現実にはやはりある程度の力の行使が
必要なときもあるのが現実です。
なので
やはり家族だけでの解決は無理ですね。
まとめ
ボディーガードになったときには
精神疾患者と関わるようになるとは
想像もしたことがなかったですが
こちらも参考にどうぞ。
「私がボディーガードによる精神疾患者入院移送を始めたきっかけ」
今は経験と勉強を繰り返しながら
その状況の解決の仕方で
ベストは何かを探す毎日です。
身辺警護とは全然違う分野のようで
実は同じ分野だと感じています。
クライアントの安全確保のための
ベストな警護計画を立てるのと同じです。
ボディーガードに
マニュアルはありません。
その都度のベストを探すのみです!
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